マイクロマウス研修(のり)

マイクロマウス研修(のり)[27]クラシックマウス鉄鼠メカニカル設計

マイクロマウス研修(のり)

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メカニカル設計に入ります。その前に、設計の流れに関して、他メンバの記事で大変参考になる記事があるので、一読をお勧めします。

Fusion360で設計するマイクロマウス①:マウス研修(しおたに)32
今回は設計を基本的な流れについてです。「Fusion360で設計するマイクロマウス」と題してはいますが、今回Fusion360はほとんど出てきません。

設計具体例

具体的な設計に関する直近の参考ブログを貼り付けておきます。

タイヤの固定と軸まわりの構造:マウス研修(しおたに)28
前回、ギア比を決定しました。タイヤまわりの構造について考えます。基本的な構造は前回紹介したように、マウンタにモータやギア、タイヤを取り付け、タイヤの間にあるピニオンで両輪を動かすというものです。
軸間距離について:マウス研修(しおたに)29
前回、タイヤ周りの構造が決まりました。今回はそのタイヤとモータを取り付けるマウンタについて考えていきます。
バックラッシ調整を考慮した構造:マウス研修(しおたに)30
歯車を噛み合わせる際、全く隙間が無いと互いに干渉し合って回ることが出来ません。このため、歯面間にはある程度の”隙間”をあけておく必要があります。この”隙間”をバックラッシと呼びます。バックラッシが大きすぎると振動や騒音の原因となり、バックラッシが小さいと伝達効率の低下や歯車寿命の低下につながります。
ショウのマイクロマウス制作-Part19
こんにちはショウです。 前回、回路図を引いたので次はアートワークをしたいのですが、その前に基板外形を決定する必要があります。 そのために今回は3DCADで機体設計をしていきます。 基本構成 機体構成はPart1に設定したとおりに吸引ファンを...

3Dビュー

構成に関しては、見てもらったほうが早いと思うので、fusion360のプレビュー機能を使ってみます。


https://a360.co/3wsmRIq

便利な機能として、以下のものがあります。

  • 分解モデルアイコンで、パーツをバラバラにして見れる
  • モデルブラウザアイコンで、パーツ名&型番が参照できる
  • 断面解析アイコンで、内部がどう組み上がっているかみれる(ブラウザモード)

モータマウント

アルミ合金A5052による曲げ加工を行っています。

特徴としては、モータを固定するネジが長穴になっている点でしょうか。モータから出るフラットケーブルの配線向きがデータシートには載っておらず、バラツキがあるようなので、それに対応するためです。トルク的にはネジ5つで止めてあるので、十分だと思われます。

ギヤバックラッシ調整用に、車軸部分で距離を微調整できるようにしています。フレーム製造精度もあるので、ここは無いよりはましくらいなイメージで長穴にしています。

あとは重量物であるモータの重心をできるだけ下げる工夫をしています。

車軸構成

ダブルボールベアリングと、車輪を貫くアルミ棒により剛性を高めています。

ほぼ市販品で構成できているので、良しとします。

ホイールはPOMの削り出しで製造して、小原歯車工業製平歯車DS0.5-45とPOM用接着剤セメダインPPXで接着しています。

ピニオンギヤとホイールとの干渉を避けるため、シムリングの厚みを変更することで調整できるようにしてあります。結局、設計値通り干渉はなかったので、0.5mmのシムリングのみで済みました。

加工写真

部品加工&組立中の写真を貼っておきます。

Kitmillによる切削


バリ取り&皿ザグリ加工&タップ加工


曲げ加工


曲げ加工後、良さそうなのをピックアップ


POM切削


バリ取り後


セメダインPPXを塗ったところ


ギヤと接着組立


機械部品一覧の組立前


ねじロックを塗布したねじでモータとフレームを固定。ピニオンギヤは金属用接着剤メタルロックで接着済。


タイヤの取付


プレス機でベアリングの圧入(ギヤの穴がマイナス公差で固かった)


車軸の組立。シムリングでピニオンギヤとホイールの干渉調整も同時に行う。


3台分のメカ部品組立完成。

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