今年のマイクロマウス合宿は愛知県新城市 新城観光ホテルで6月13日(土)から6月14日(日)に行われました。
新城 ->「しんじょう」 ではなく、愛知県は 「しんしろ」です。地名は難しいですよね。
会場には13:00ごろ到着し、弊社で現在開発中の商品を展示できるスペースを作ってもらいました。
弊社の開発中の商品だけではなく、参加者から展示があり、展示だけでも一日が終わりそうなぐらい 熱心に見たり、聞いたり、触ったり情報交換をしていました。
ここでもハーフのモーターマウント周辺の機械部品に人気があり、早く、モーターマウント周辺の機械部品を販売せねば・・・
公演は昼の部と夜の部に分かれ、
昼の部
ステッピングモーターの講習会 中川さん
Simple Tracer製作マニュアル 平井さん
スケジューリング入門 小峰さん
夜の部
マイクロマウスの原点を知ろう 福井さん
DCモーターの駆動回路設計の基礎 猪野さん
マイクロマウス夜の部 平井さん
でした。
東日本支部で開催している夏期講習会とは違い、この合宿にすれば、なんとなくマイクロマウスのハードとソフトがわかるというものではなく、ハード、ソフトというのではなく、マイクロマウスに関係することの一部に集中して講義しているというのが印象的でした。
“ステッピングモーターの講習会”では、巻き線はユニファイラ巻、バイファイラ巻の巻き方があり、駆動回路はユニポーラ駆動とバイポーラ駆動があり、それぞれ、ユニファイラ巻-バイポーラ駆動、バイファイラ巻-ユニポーラ駆動の組み合わせで使うため、初めて聞く参加者は混乱している様子でした。ユニは「単」、バイは「双」を意味しており、この意味さえ分かってしまえば先ほどの組み合わせは、納得できるはずです。
“Simple Tracer製作マニュアル”は、ライントレースの開発のステップアップの教材としての概要の説明が主でした。Simple Tracerに必要なパーツは、Aniki.Make Marketから調達できます。参加者の希望の方にSimple Tracerの基板を配布していましたが、平井さんのホームページにSimple Tracerの基板が公開されていますので興味のある方は是非のぞいてみては。
“スケジューリング入門”は、スケジュール通りにできない方にとってはかなり有益な情報だったと思います。学生のころからスケジューリングができれば、社会人になった時は、問題なく、仕事がこなせるようになります。(たぶん^^;)
概略として、スケジュールを立て、時間的に無理なところは、気合、根性、ガッツで乗り越えるのではなく、優先順位をつけ、必要かもしれないというものはまず、切り捨て、それでも時間が足りない時は、違う方法で乗り切る または、目標をさげるということでした。マイクロマウスに置き換えてみると、ハードウェアの開発の時間が足りない場合どうするかというと、ハードウェアの開発を違う方法で解決します。一例として既存ハードがあるならそれを調達してハードウェアの開発時間を短くするということです。ハードウェアの調達の時は、弊社のPi:Co Classic を検討してみてはいかかでしょうか?
“マイクロマウスの原点を知ろう”は、マイクロマウス競技に引用されている書籍からマイクロマウスの原点を知るというものでした。マイクロマウスの原点はLe-mouseコンテストであり、ネズミ取りのバネが動力源で移動距離を競うコンテストだったそうです。マイクロマウス競技とLe-mouseコンテストの共通点は、”ロボットを作る”、”評価は定量的”、”だれでも参加できる”、”標準キットの存在がある”であり、マイクロマウス競技は”迷路を走る知能”が追加され人間の心をくすぐる魅力があるというまとめでした。
“DCモーターの駆動回路設計の基礎”は、モーターを回す回路の説明、回転数を制御するPWMにはon-free、on-breakなどの方法の説明がありました。DCモーターを制御してみたい方には非常にありがたい講義内容でした。
最後の平井さんの夜の部は、講義ネタではなく、こういうことしてはいけませんとか、あの有名な方が昔はこんなことをしていたというマイクロマウスの裏歴史を見せていただき楽しい時間でした。
2日目のミニ大会で私は新作のPi:Co Classic Ver2.1のお披露目を兼ねてエントリーしました。
Pi:Co Classic Ver2.1はVer2.0との差分はセンサのスペーサーを約10mm小さくしたことで、発光側のセンサを下向けにしなくてよくなります。また、オペアンプを変更したことでオペアンプの出力が5V近くまで出力されるようになりました。フォトトランジタのI-V変換の抵抗を変更して、飽和しずらい回路定数に変更しています。
合宿に間に合わせるため、ハードの修正に集中し、ほとんど調整していない状態で参加。なんとか完走することができました。
クラシック競技では
名城大の方が初めてPi:Coを作り、初めて大会に参加し、初めて完走という初々しさを久々に見ました。
ハーフ競技では、小峰さんと平井さんの一騎打ちで、小峰さんの勝利。
参加者は、35名。