こんにちは、shotaです。
社員研修として、オリジナルマウスの製作を始めます。
[前回の記事]ではオリジナルマウスの設計方針を決めました。[HM-StarterKit(通称ハムスター)]の回路を流用して、設計時間を短縮するということでした。
今回から回路設計を始めます。
マウスの回路ブロック図
まずはじめに回路ブロック図を作ります。
回路ブロック図を書くと、システムに必要な回路要素(ブロック)を把握でき、要素間の接続も確認できます。
各ブロックに使用する素子・ICや、接続する電源電圧等を書いておくとより便利です。
今回は簡易的な回路ブロック図を作成しました。
[ハムスターの回路図]をベースにしていますが、マイクロマウスとしてはベーシックな回路構成になっていると思います。
(最近では[吸引ファン]を取り付けるのが流行ってるみたいです)
このブロック図について簡単に説明します。
- バッテリ・電源コネクタ・電源回路
- マイクロマウス(というか回路)を動かすには電源が必要です。
- [マイクロマウス(ハーフサイズ)競技規定]より、マウスの大きさに制限があるため、ACアダプタによる電源供給は難しそうです。
- 競技規定より、燃焼を利用したエネルギー源は許されないので、残念ながらエンジンは搭載できません。
- 以上より、比較的サイズの小さいLiPoバッテリを使います。
- マイコン回路
- 競技規定より、マイクロマウスは自立型でなければなりません。そのためには頭脳となるマイコンが必要です。
- マイコンにはESP-WROOM-32Dを使用します。
- モータドライバ・エンコーダ・DCモータ
- 迷路を走行するためにはタイヤとモータが必要です。モータを動かすためにはモータドライバが必要です。
- また、走行速度や走行距離を推定するためにはエンコーダが必要です。
- 競技規定より、迷路の壁を飛び越したり、 よじのぼったりしてはいけいないので、残念ながらジャンプ機構は搭載できません。
- 物体検出センサ回路
- いわゆる壁センサです。
- 迷路の壁を検出し、マウス自身の位置や姿勢を推定するために必要です。
- モーショントラッキング回路
- マウス自身の位置・速度・姿勢を推定するために必要です。
- 加速度センサ・ジャイロセンサを搭載します。
- インジケータ回路
- プログラムの状態を表示するために必要です。
- LEDを搭載します。
- ソフト書き込みコネクタ
- マイコンにプログラムを書き込むために必要です。
- 回路規模の縮小のためコネクタを用意せず、基板に導線をハンダ付けしてプログラムを書く方法もあります。
- 毎回毎回ハンダ付けするのは手間がかかるので採用しません。
マウスの回路図
そして・・・出来上がった回路図がこちらです。
次回から、各回路ブロックについて説明します。