こんにちは、しおたにです。
前回、Fusion360を使うにあたって大事なことと、スケッチを書く際は親子関係を意識しながらレイヤー分けをするということを書きました。今回もその続きです。
上面図で全体の構成を描く
前回、スケッチはそのロボットの一番特徴のある面から描くということを書きました。
このロボットの一番特徴が描ける面はキャンバー角回りがわかる正面図でした。
続いてギア比など計算で決めた部分やロボットの重要区画である足回りとして側面図を描きました。
次に描くべきは他のパーツ配置を決める上面図になります。
正面図、側面図を親として参照する
上面図では正面図から車体幅やマウンタの位置を参照し、
側面図からマウンタの前後幅やタイヤ位置を参照します。
そのほかの部分については、以前決めた全体構造に則って細部の寸法を決めていきます。
このようにして正面図や側面図で描けない部分を上面図で補完するような形とします。
他のスケッチから参照するやりかた
前回、「他のスケッチやモデルから今のスケッチに投影する方法」としてサラッとしか紹介しませんでしたので、詳しいやり方を改めてまとめたいと思います。
こんな上面図を描いているとします。
今、タイヤを上から見た□で描いているところです。辺が一部水色になっており、前後位置が定まっていません。
タイヤ位置は軸間距離などによって決まっているので親である側面図から参照してみます。
まず、左側のブラウザツリーから参照したいスケッチを表示させます。(目玉みたいなところをクリックする)
今回は軸間距離について描いたスケッチからタイヤの中心位置を投影します。
続いて「プロジェクトを含める」-「プロジェクト」を選択します。
投影するオブジェクトを選択し、「OK」
今回はタイヤを表す円の中心点を投影します。紫色のものが投影された要素になります。
次に投影された点で位置合わせします。
「拘束」-「水平/垂直」を選択し、揃えたい2点を順に選択します。
今回は投影した点とタイヤの□の中心点を水平に並べることで位置を合わせます。
マークが拘束された点の近くに表示され、青色だった部分が黒くなれば成功です。
他のスケッチから参照して位置合わせすることが出来ました。
完成した上面図
参照するところは前項のようにし、そのほかの部分としてフレームや吸引ファン、センサ、外形を描きました。
各部の構造を描く
正面図、側面図、上面図をもとに、これまで考えてきた梁やタイヤなどの詳細な部分を書いていきます。
完成したものがこちらになります。
後々のモデル化を考え、各パーツ位置に近い場所にスケッチを描いています。
各スケッチの親子関係はこのようになっています。
親子関係の改装を図にするとこんな感じです。基準となる寸法は親となるスケッチから参照します。
参照した寸法によって子のスケッチで干渉などの問題が生じたときは、親スケッチを修正します。親スケッチの修正は他の子スケッチや孫スケッチにも反映されるようになるため、矛盾が生じにくくなります。
一方、親スケッチの修正による影響範囲は広くなるので、子スケッチが破綻していないかは随時チェックすることをお勧めします。
いよいよ次回3Dモデル化をしていきます。