100日後に完走するマウス(倉澤ズズくん)

ロボットの妥協と折合い、工数見積もり – 100日後に完走するマウス【0日目】 Part.1

100日後に完走するマウス(倉澤ズズくん)

はじめまして、ズズくんと申します。今年に入社したばかりの新人社員です。初めてのブログ、緊張しますが頑張っていこうと思います。

自己紹介

軽く自己紹介しますと、私は小学生の頃にHonda(本田技研工業株式会社)のヒューマノイドロボット「ASIMO」に魅せられてロボットに興味を持つようになりました。大学に入学してからはロボット開発を始め、マイクロマウスというロボットコンテストに出場していました。そして、大学院でもロボットを研究テーマにしていました。ロボットが自律的に意思決定をして動くことに興味があり、これに携われる会社としてアールティの入社に至りました。

過去に製作したマイクロマウス

 

マイクロマウス研修

さて、先程述べた「マイクロマウス」なるロボットコンテスト。未知の迷路を自律的に探索し、ゴールまでの速さを競うものです。スタートとゴール位置のみが与えられ、その他は一切未知。なんとも知的で魅力を感じるコンテストですよね。 アールティでは、社員はこのマイクロマウスを研修として取り組んでいます。 研修の目標は、この競技でゴールまで迷路を走破出来るロボットを開発することです。ひとまずタイムは問いません。

マイクロマウスは一人で開発可能な規模感のロボットなため、ロボットに必要な、メカ・回路・ソフトの一連の開発を学ぶことが出来ます。自分の拘りたい機構に注力してみるのも良いですが、他の人とは何か違う視点からマイクロマウスを見てみたいと思っていました。

そこで、今回の研修では、ロボットを製作する上で必要だが、左程触れられていないロボット開発のマネジメント部分に注力していこうと思います。

迷路を探索するマイクロマウス

 

研修で重視すること

今回の研修のマイクロマウスの開発で重視するマネジメントには、「開発の引き算」と「工数の見積もり」が重要になると考えています。今から詳しく説明します。

開発の引き算(妥協)

ロボットに限らず開発では、時間という刻々と進む敵と戦います。いわゆる「納期」です。ロボットコンテストだと、各大会の開催日が納期と言えるでしょう。納期に間に合わなければ勝負にすらならず、敗北の称号すら得られません。

マイクロマウス研修は、研修とは言え業務の一貫です。今までの趣味であったロボット開発と違い、納期があり、それを守る責任も生じます。納期に対して業務時間内に行うため割けるリソースは限られています。

開発では欲しい機能の「足し算」をしたいところですが、納期がある以上、それ以上に要求に対して過剰な品質の作り込みを抑え、機能を優先度付けして取捨選択する「引き算」が必要となります。どの機能を引き算するか、それが問題です。

上手く機能を切り捨て妥協することができないとロボットは動かないという結果だけが残り、私は晴れて「引き算が苦手な人」の称号を得ることができるでしょう。

 

工数の見積もり

納期までに完成させるためには、機能ごとの工数の見積もりが必須です。これができないと「いつ完成する分からない、出来ませんでした」なんてことになりかねません。学生時代、見積もりが苦手で予定よりも遅れたりすることも少なくなかったのですが、これでは「仕事でロボットを開発できる」とは言えません。見積もりを精確に行えるかが大事で、出来ていなければ何が原因を考える必要があるでしょう。

 

 

目標

これらの開発のマネジメントを測る目標として、今日から100日後の10/8に開催されるマイクロマウスの東北地区大会で完走することをマイルストーンとしてみます。また、「100日後に〇〇する〇〇」というフォーマットに則ることで、経過日数や大会までの日数を把握しやすく、納期厳守の意識を高められると考えてこのブログタイトルとなりました。

マイルストーン

 

まとめ

次回の記事では、具体的にマイクロマウスにどのような機能を要求するのかを紹介します。その機能要求と比較して100日後の内容として掲載される記事では、東北地区大会での完走は果たせているのか、工数の見積もりは妥当だったのか、そして最初の構想から何の機能が引き算されたのか。その辺りについても、チェックしていただけると嬉しいです。

最後に、ロボット開発は泥臭く地道な戦いです。そんな戦いに勝つために一番大事なことは、負けない事・投げ出さない事・逃げ出さない事・信じ抜く事ですので、これを忘れずに皆さんも頑張りましょう!

それでは、次回にまたお会いしましょう。

 

東北地区大会まで、残り100日!

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