マイクロマウス研修(槇原)

部品実装と修正 – マイクロマウス研修(槇原)Part9

マイクロマウス研修(槇原)

はじめに

こんにちは、槇原です。前回はマウスの基板を発注しました。今回は届いた基板に部品たちを実装します。実装する時に分かった修正点についても直していきます。

回路部品実装

表面実装部品

表面実装部品はホットプレートでリフローをします。
クリームはんだをステンシルを使ってパッドの上に塗ります。ステンシルは写真のように少し外枠が大きかったので次回は外枠のサイズにも気をつけようと思います。

ステンシルをマスクにしてクリームはんだをパッドの上に乗せます。はんだを載せるときは写真のように回りを固定した基板で囲い、高さを揃えてステンシルを乗せます。ステンシルの穴と基板のパッドを合わせた状態で、クリームはんだを乗せて、余った基板などで余計なはんだを取り除き穴が開いているパッド部分だけにはんだを乗せます。

そして、部品を載せてホットプレートで加熱してはんだを溶かしたものがこちらです。温度を上げていくとはんだが溶けるところが見えるので基板全体のはんだが溶けたら加熱を止めて冷却していきます。

今回は細かいIC部品などが含まれていないので特に手直ししたりすることなくはんだ付けできました。

センサマウント

センサ取り付け用に基板に穴をあけていたのでこれにあう3Dプリントパーツを作りました。縦長の穴で位置を固定するようになっているため取り付け角度は基本的に設計通りになります。

実際にLEDとフォトトランジスタを一緒に取り付けたものがこちらのようになっています。部品をはんだ付けしてしまうとセンサマウントも取り外しが難しくなってしまうので、3Dプリントパーツは何度かサイズを調整してぴったりセンサが固定できるようにしています。

バッテリー周り

バッテリーとして今回は1セル、220 mAhのLiPoバッテリーを直列接続しました。

バッテリーはの配置は下の写真の通りです。モータマウントを設計するときにバッテリー用のスペースは少し取っていましたが、ケーブルの取り回しまでは考えられていなかったので辛さがありました。一応ケーブルがタイヤに当たったりなどはないのでOKとします。次回の自作マウスを作る際にはケーブルの取り扱いも考慮していきたいです。

基板修正箇所

部品を実装して動作確認をしようとしたところいくつか修正点があったのでここにまとめておきます。

電源スイッチ用FET

回路図の時点で間違っていたことに電源をいれたときに気づきました。

こちらの回路図は以前のブログで書いたものですが、Q1のドレインとソースが逆でした。このせいでスイッチを入れない状態でもボディダイオードを通して電源が入るようになってしまいました。

そこでドレインとソースを入れ替えるために、表面実装のパッド(TO-252)に、足が生えているMTB060P06I3を無理やり接続しました。写真ではすこし分かりづらいですが、真ん中のドレインピンを右に曲げて、右のソースピンを背中側に折り返して裏でソース用のパッドに接続しました。

マイコンボードの向き

このマイコンボード(黒い基板)のUSBコネクタがモータ側を向いています。これは完全にレイアウトのミスでUSBケーブルがさせなくなってしまっています。同じマイコンボードを使っているPi:Co Classic3ではUSBでプログラムの書き込みなどをするのですが、今回はこれができません。その代わりにもともとピンを出しているポートからUART書きこみをすることにします。

このときRX631のPC7をGNDに接続する必要があります(今回使用しているマイコンボードはPC7がプルアップされています。詳細はリンク先のマニュアルの 5. 動作モードの項にあります)。ここではジャンパピンを生やしてGNDにショートできるようにしました。

その他

シルクと穴が被っていますね。下の方でもシルクが被っていました。

裏面の配線で何か余計な線が残ってしまっています。

ここら辺はこの基板をもう一度作り直すとしたら直そうと思います。
とりあえず基板側の致命的なミスはなかったのでこのまま進めていこうと思います。

今回はここまでです。すでに写真では出てきていますが、次回はモータマウントの組み立てなどについて書いてハードウェア編は終わりになると思います。

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