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Fusion360でマウスのギアをつくる:マウス研修(しおたに)36

Fusion360でマウスのギアをつくる:マウス研修(しおたに)36 マウス研修(しおたに)

こんにちは、しおたにです。

前回、3Dモデル作成の様子を紹介しました。

今回は

Fusion360でのギア作成

ここです。

Fusion360でのギア作成について書いていこうと思います。

スクリプトから作る

Fusion360にはギアを作成するスクリプトが入っています。これを使ってギアを作ります。

スクリプトとアドイン

「ツール」タブの「アドイン」から「スクリプトとアドイン」を選択します。

 

「スクリプト」タブの「SpurGear」を実行

「スクリプト」タブの「SpurGear」を実行します。

 

 

SPUR GEAR

「SPUR GEAR」ではメートル系かインチ系か、圧力角、モジュール、歯数、バックラッシ、最小のフィレット半径、厚さ、穴径が指定できます。「OK」で作成されます。

今回のピニオンギアであるモジュール0.3、歯数20のギアを作ってみるとこんな感じになります。

モジュール0.3、歯数20のギア

 

簡単ですね。

Fusion360ではこのほか内歯車やラックを作成できる追加アドインも公開されています。

歯車計算ソフト GCSWを使って作る

「歯車計算ソフト GCSW」とはKHK(歯車でおなじみ)が公開している歯車の設計支援ソフトです。

前項では基本的なギアしか作成できませんでしたが、こちらは詳細な設定ができるだけでなく、強度計算バックラッシ換算(法線方向、円周方向、半径方向のバックラッシを計算してくれる)など歯車設計においてかなりありがたいサイトとなっています。

歯車計算ソフト GCSW

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DXF形式の歯形を作る

GCSWのページに行くと、作成したい歯車を選べますので、「平、はすば歯車」を選択します。

平、はすば歯車

各数値を入力したら「歯形計算」タブに移動します。

 

歯形計算

「DXF出力」を選択すると歯形がダウンロードできます。

Fusion360でモデル化する

ダウンロードしたDXFをFusion360で読み込んでモデル化していきます。

スケッチの「挿入」-「DXFを挿入」を選択しDXFファイルを選択

スケッチの「挿入」-「DXFを挿入」を選択しDXFファイルを選択します。

 

単位を「ミリメートル」にしたら「OK」

単位を「ミリメートル」にしたら「OK」です。

 

読み込み

読み込めました。

 

中心線を使ってミラー

半歯分しかないので、中心線を使ってミラーします。

 

「円形状パターン」で円の中心を基準に、ミラーした歯を歯数分配置

「円形状パターン」で円の中心を基準に、ミラーした歯を歯数分配置していきます。

 

スケッチはこれで完成

スケッチはこれで完成です。あとは押し出せばモデル化完了です。

 

ちょっと重いときは

正確な歯形に近づけるため、スケッチ線が非常に多く、処理が重くなることがあります(下図の下側)。

そこまで正確さを求めない場合は、何点か代表点を選んで歯形を近似する曲線を作成するという手もあります(下図の上側)。歯形は劣化しますが、誤差はわずかなので加工時はあまり気になりません。

何点か代表点を選んで歯形を近似する曲線を作成

 

他のパーツと合体させる

ホイールと一体化したギアを作るため、あらかじめ作っておいたホイールパーツと合体させます。

「移動」や「ジョイント」でホイールと合体したい位置に持っていく

ギアのモデルを読み込み、「移動」や「ジョイント」でホイールと合体したい位置に持ってきます。(ギアの形がこれまでと違うのはご愛嬌)

 

「結合」で合体させたいボディを選択し「OK」

「結合」で合体させたいボディを選択し「OK」します。

 

一体化

一体化できました。

まとめ

Fusion360でのギア作成方法として、スクリプトを使うものと歯車計算ソフト GCSWを使うものを紹介しました。

簡単なギアではスクリプトで十分ですが、転位や歯のたけ(歯の高さ)を変えるなどよりこだわったギアを作りたい場合はGCSWをおすすめします。

既製品のギアについては3Dモデルが公開されていることも多いのでそちらを使うのも手です。

今回はここまで。

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