ししかわのマウス研修 マウス自作研修

M5Stackにスタックできるケースを作る – ししかわのマウス研修 Part.29

拡張モジュールを重ねると、各モジュールの「基板の下側」にスペースが生まれるような構造 ししかわのマウス研修

ししかわです。社員研修の一環で、マイクロマウスを自作して大会に出場します。

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前回に引き続きFusion360による外装設計の話題です。今回はM5Stackにスタックできる(重ねられる)ケースを自作したい方のために、作り方を紹介します。

M5Stackにスタックできる拡張モジュール

私がマイクロマウスで使っているM5Stackは「Stack」という名前の通り、様々なモジュールを積み重ねて(スタックして)機能を拡張できる、という特徴があります。例えばM5Stack公式からは「大容量バッテリー」「USBホスト」「GPS通信」などのモジュールが発売されています。

今回作成中のM5Mouseでは「M5Stack本体」に対して「CPU・バッテリユニット」「センサ・モータユニット」の自作モジュールを重ねる、三段構成となっています。

M5Mouseの三段構成

各モジュールは基板、センサやLEDなどの電子部品、ねじなどの機械部品、ケースから構成されます。この記事ではケースの作り方を紹介します。

拡張モジュールのケースを自作する

M5Stackのモジュールを自作したい場合、汎用なプロトタイプ実装用モジュールを購入して自分で部品を実装するのが最も始めやすいです。

しかし今回は社員研修の一環として基板やケースも全て自作していきます。

M5Stackの拡張モジュール自作については、日本のM5Stackコミュニティでも先例がたくさんあります。ケースの自作方法を紹介されていたり、ケースのCADデータを公開されている方もいます。今回はそれらを参考に作りました。

先に作ったケースのモデルをお見せすると次のような感じです。マウスでぐりぐり動かして見れます。

拡張モジュールのケースを作る時に守るべきことは概ね、次の3つです。

  1. ケースの外径とツメの位置
  2. ネジ穴の位置
  3. 部品の実装スペース

順を追って説明します。

ケースの外径とツメの位置

「CPU・バッテリモジュール」「センサ・モータモジュール」のケースはM5Stackの寸法に合わせて作ります。おもな外径は次のとおりです。

  • 外径…54x54mm
  • 角のR…5mm
  • ケースの厚み…1.8mm

さらにケースを重ねた時にずれないよう、4隅にツメを作ります。「ケースの上からツメを飛び出させる」「ケースの下に、別のモジュールのツメがはまる溝を作る」ようにします(画像参照)。

「ケースの上からツメを飛び出させる」「ケースの下に、別のモジュールのツメがはまる溝を作る」このとき、ツメはケースの外側から1.5mmオフセットして作ります(画像参照)

ツメはケースの外側から1.5mmオフセットして作る

ネジ穴の位置

ケースにはネジ穴を開けます。このとき「ケースと基板を固定するネジ穴」と「重ねたモジュールを串刺しして固定するネジ穴」の2種類があります。前者は固定さえできればモジュール毎に自由に決められますが、後者は穴の位置を揃える必要があります。実測値によるとネジ穴の中心座標が外径から5.1mmの場所になるように開けます(画像参照)。なおネジはM3が使われます。

ネジ穴の中心座標が外径から5.1mmの場所になるように開ける

部品の実装スペース

拡張モジュールを重ねると、各モジュールの「基板の下側」にスペースが生まれるような構造になります。「重箱を逆向きに重ねる様子」を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。

拡張モジュールを重ねると、各モジュールの「基板の下側」にスペースが生まれるような構造

基板の上側のスペースは高々2mm程度ですので、表面実装のICやチップ抵抗が載るくらいと考えて良いです。その他の部品は部品の下側に実装していきます。ケースの高さを決める際は「大きな部品や端子が基板の下側にすべて収まるか」「その高さはどれくらいか」を考えながら決めます。

私の場合はそれぞれ、次の部品が収まる程度のスペースを考えて高さを決めました。検討の際は仮のケースを3Dプリントしたり、実際に部品を収めてみたりしながら何度か試行錯誤しました。

  • CPU・バッテリモジュール…9mm
    • 電源ON/OFFのための物理スイッチ
    • バッテリ(2セル)
    • センサ・モータモジュールと接続するためのピンソケット
  • センサ・モータモジュール…30mm
    • センサとLED 4セット
    • モータ(FUALHABER) 2個
    • モータのケーブル
    • モータと基板を接続するコネクタ

M5Stack本体の高さ(13mm)、本体から下へタイヤが飛び出す高さ(2mm)と合わせると、M5Mouse全体の高さは54mmとなります。結果的に本体がちょうど54mm立方のキューブに収まるような寸法にできました。

イメージ図

今回は以上です。完成したケースのデータは公開済みなので、こちらのデータと合わせて確認してみてください。

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