Pi:Co Classic2 製作記(移行中)

2015年新人研修 マイクロマウス編(17)

こんにちは。

本日は昨日に引き続き「光反射型距離センサ」の後半戦です。

昨日は受光時の外乱光を除去するためにハイパスフィルターを使用し、それを使用すると
電圧が下がってしまうという欠点があってどうにかしたいというところで終わっていました。

そこで登場するのがオペアンプです。
オペアンプは+と-が同じ電位になるように、出力電圧を増幅するものです。

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入力側が+、フィードバック側が-のとき非反転増幅回路といいます。
何が反転しないのかというと入力側の電圧の波形に対して、出力側の電圧の波形が反転しないということです。
増幅率は1+R1/R2で求められます。

反転増幅回路の場合は、増幅率は-(1+R1/R2)で求められます。

オペアンプの特徴としてoff set(オフセット)というのがあります。
入力側の波形で反応しない領域があるのです。
それをオフセット領域といいます。
オフセット領域があることでノイズに強いのです。

ただ、Pi:Co Classic2の場合は小さい値でも反応させたいのでbias化します。
biasとは電圧を常時付加することを指します。
オフセットの値は型番によって決まっているので、それ以上の電圧をかければ絶えず反応できます。
そのためbias化して電圧を上げます。
オペアンプに入力される信号はbias化された信号(0.5V)とフォトトランジスタからの信号(signal)が合わさったものです。
よってオペアンプから出力される電圧は(約0.5V + signal) × 増幅率(11) = 5.5V + signal × 11と
この段階ですでに5V超えてしまいます。
これではいけないのでなんとかしないといけません。

オペアンプの特徴として増幅率は1以上というのがあります。
1倍の回路をヴォルテージフォロワといいます。
先ほどの図のR2を∞にできたとしたら、増幅率は限りなく1に近くなります。
この∞の抵抗を実現したい!

そこでコンデンサの出番です。
コンデンサは交流だと抵抗として働き、直流だと電流を流しません。
直流だと流さない=大きな抵抗=∞の抵抗になるのです。

電源からの信号(バイアスの信号)は一定なので直流成分です。
コンデンサをつけて∞の抵抗に見立てて増幅率を1倍にします。
signalは変化するので交流成分です。
よってコンデンサで直流成分は1倍、交流成分はそれ以上増幅させます。
すると5Vを超えることなく、全ての値に反応できるようになるのです。

今日で回路はおしまい?みたいです。
次回からはソフトを本格的に勉強していきます。

本日のキーワード
・オペアンプ
・非反転型増幅回路
・反転型増幅回路
・増幅率
・オフセット
・bias

最後に本日のオフショットです。
わかって嬉しかった時の顔を激写されてます(笑)

IMG_0357_R

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