こんにちは、はしもとです!
前回はモータのサンプルの動作確認についてご紹介しましたが、今回はモータが回りにくい、もしくは回らないという方に向けて、モータが回らない時の対処法についてご紹介していきます。
プラスチックギアをやすり掛けする
まずはじめに確認すべきことは、HMキットのモータ部分のギアのバックラッシです。
バックラッシとは、一対の歯車が互いにかみ合って回転しているとき、無理なく滑らかに回転するために必要な「隙間」や「遊び」のことです。
HMキットのモータを手で回したときに引っ掛かるような場合は、ギアのバックラッシが小さすぎる可能性があります。全く隙間が無いと互いに干渉し合ってモータを回すことが出来ないです。
なのでその場合は、紙やすりを使って、プラスチックギアの該当箇所をやすり掛けしてください。
削り方は、歯と歯の間に少し遊びができるように歯の側面(下図の赤の部分)を紙やすりで削ってください。
使う紙やすりは、粗目が粗すぎると歯と歯の間に入りにくいため、紙やすりの番手が1000以上のものをお使いください。番手とは、紙やすりの表面の目の粗さを表した数字であり、
粗目#40~100、中目#120~#240、細目#280~#800、極細目#1000~
のように「#」を付けた数字で表されます。数字が小さいほど粗い紙やすりになります。
参考:https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/sandpaper_howtochoose
エイジング
エイジング(aging)とは、直訳すると「老齢化、老化」という意味ですが、今回の場合意味するのは、車でいうところの慣らし運転のようなものです。
モータが回りにくいときは、モータをしばらくの間回転させ、機器を慣れさせることでモータが回りやすくなるかもしれません。
※モータを回転させる際は、下の画像のように小さな箱や台の上にHMキットを載せてから回転させてください。HMキットが想定外のところに移動し故障してしまう可能性があります。
(迷路を走らせたときモータが回らない場合)Pゲインを少し上げる
本連載の最終回でPIDゲインの調整後、迷路を走らせるのですが、そのときHMキットのギヤの問題でPゲインが低いとモータが回らない時があります。
以下の動画は、並進方向の PID ゲイン調整時にPゲインを変化させたときの動画です。このようにPゲインを低くしすぎるとモータが回らない時があるため、迷路走行時にどうしてもHMキットが動かない時はゲインを確認し、もしPゲインが低すぎた場合は、Pゲインを少し上げることをお勧めします。
まとめ
今回の記事では、モータが回らない、または回りにくいときの対処法について、解決策を3つご紹介しました。もしHMキットが動かないことがあれば、上記の方法を確認してみてください。
次回は、センサの動作確認についてご紹介します。
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