マウスシーズンがやってきた
こんにちは、広報DTP担当のサナエです。
このブログは技術畑ではない広報がアールティの新製品Pi:Co V2と仲良くなり、その魅力をアピールする体験記です。
前回はPi:Co V2サンプルスケッチの序盤も序盤、スイッチでのLED点灯の制御についての話を書きました。今回はちょっと変えて、アールティのPi:Coシリーズについての思い出話を少ししたいと思います。
Pi:Co色々
いつもはPi:Co V2がどういうものかを書いていっていましたが、今回は歴代Pi:Coのお話を少ししようと思います。インターバルというか総集編回というか。
昔の機体なので、機能の話というよりは私の感想をお伝えしたいと思い、まずはPi:Co年表を作ってみました。
1980年に第1回全日本マイクロマウス大会が開催され、それから長い間マイクロマウスは進化を続けています。2006年に新しい規格であるハーフサイズ競技の立案があり、アールティは競技用のロボットキット開発に乗り出しました。そして2008年に出来上がったのが新規格のマイクロマウスハーフサイズのPi:Coです。
Pi:Co以降、アールティはPi:Co Classicシリーズを開発していき、2016年には3代目のロボットであるPi:Co Classic3を発売しました。
2018年に競技規格が更新され、今までのマイクロマウスが「マイクロマウスクラシック」に、ハーフサイズが「マイクロマウス」に名称変更されました。 そして2024年に、マイクロマウス競技用の新型ロボットとしてPi:Co V2が発売開始されました。
Pi:CoはPiece Compatibleからきている製品名で、様々な部品を組み替えることができるようになっています。カスタマイズした基板を載せたり、何かの時に素早く部品を取り換えたりすることができかなり自由度が高く、学習、研究にもってこいです。
アールティの社員研修でも、不具合が出て困ったときや問題の切り分けなどに基板を変えたりして調べたりもしています。
Pi:Co家の一族
Pi:Co
Pi:Coというとクラシックサイズを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、最初はハーフサイズ(現マイクロマウスサイズ)から始まりました。2008年発売です。私が入社した時にはすでにあって、四角くてかわいい子が「チチチチチチ…」とゆっくり進むのを見るのがとても微笑ましかったです。このPi:Coのみメディアスロットが付いていました。カードを使っての書き込み読み込みもいいなぁ!この頃はまさかハーフサイズマウスが撮影するのも大変なスピードで走り回るようになるとは思っていませんでした。
Pi:Co Classic
初代Pi:Co Classicは私が入社した時に開発されていたもので、一番印象に残っている機体です。2011年発売です。私も開発に参加…したのかも?入社したてでおろおろしている間に少しずつ部品が手元に来て、じわじわと組みあがっていきました。初めてのはんだ付けも楽しく、夢中になって調整をした楽しい思い出…。
日本内すべての支部大会にも出場して、本当に色々な方にお世話になってありがたかったです。大会前の調整中にオペアンプが壊れてしまい、先輩の使用中のものを譲ってもらい走りきったこともありました。ピースコンパチブル万歳!と思った瞬間でした。
Pi:Co Classic2
2代目のクラシックサイズマウスであるPi:Co Classic2は2014年に発売されました。
マウスの迷路は黒いので、黒い機体がおしゃれなんじゃない?シャレオツ?むしろ忍者みたいでカッコイイ!とかなり黒を推した記憶があります。私に決定権があったわけではなかったのですが、黒になって一番喜んだのは私だと思っておりますよ。でも黒だから見づらいというご意見が…おおおおう…ニンジャは忍ぶものなので…その辺は仕方ないかと…
簡易ユニバーサル基板が付いたのはここからですね。
Pi:Co Classic3
Pi:Co Classicの中で最も長く販売している人気の機体がPi:Co Classic3。2016年発売です。鉛入りはんだを使用しなくなったのでランドがはんだ付けしやすい金色のものになったり、センサ基板の高さが変わったり、USB変換ボードがなくなったり、ロゴがシルクで印刷されたりと見た目がだいぶ変わりました。それでも、シャーシの黒を残してあるところがポイント高いです。赤と黒が美しい…!自分もそろそろはんだ付けをしたくてうずうずします。そして先日RX631版としては生産終了し、次世代機に引き継がれました。
そしてPi:Co V2
そして本ブログ主役のPi:Co V2、2024年6月発売です。
Pi:Co家の一族としては二つ目のマイクロマウスサイズです。あらためて見るとやっぱりカワイイ!最初のPi:Coよりも一回り小さいので、迷路に置いた時のみっちり感もなくなりました。きっとすっきり動けるはず。
私はまだ迷路に置けていないので早くこの目で確認したいところです。目指せ完走!
持ち運びがしやすいのがマイクロマウスサイズのいいところ。カバンに入れていろんなところに連れて行ってあげたくなりますね。
というわけで改めてPi:Co V2のご紹介。
Pi:Co V2(ピーコブイツー)は、アールティの教育や研究開発用小型移動ロボットのプラットフォームであるPi:Co Classic3同様、ソフトウェア開発の基礎を学びたい方に手に取っていただきたいロボットです。
Pi:Co Classic3の機能やデザインイメージをそのままに、半分のマイクロマウスサイズになりました。
マイクロマウス競技に準拠しているのでもちろん大会参加もできます。
Pi:Co V2はESP32-S3マイコンを搭載しており、Arduinoで開発できます。
移動型ロボットのビギナーや、研究者、開発者まで幅広い方々にご利用いただけるロボットです。
Pi:Co家の一族勢ぞろい 壮観~!
Pi:Co Classic3(ESP32版)
また、2024年7月16日にPi:Co Classi3の次世代機としてCPUがESP32-S3になった「Pi:Co Classic3 (ESP32版)」が発売されました。
Windows、macOS、Linux環境で Arduino IDEによる開発が可能です。また、micro-ROSを使って、PCと通信することもできます。より研究開発に力を発揮するようになったPi:Co Classic3をぜひご利用ください。
アールティのマイクロマウスが一気に増えて、ずいぶんにぎやかになってきました。何だか嬉しいです。
君は覚えているか
さて、ほんのり思い出に浸ったところで現実に戻らねば。Pi:Co V2のサンプルスケッチはまだちょっぴりしか進んでいないのです。ちゃんと覚えているか復習をしてからがんばろう!
次はちょっぴり進んだところをお見せできればいいなと思います。
Pi:CO V2発売中!
Pi:Co V2は2024年6月25日に販売開始しました。
組込みや自律制御の基本要素を学ぶ方々はぜひ本製品をご利用ください。
Web shopにて、定価60,000円(税込)で絶賛発売中です。ご利用をお待ちしております!