こんにちは!はしもとです。
前回は、ESP32周りの回路設計について書きました。
今回からは、ここまで設計した回路をもとに、基板設計を行なっていきます。
本記事では、まず基板設計全体の作業内容について書いていきます。
以降の記事で、各作業の具体的な内容を書いていきます。
基板設計全体の流れ
基板設計全体の流れを下図にまとめました。
各項目について、簡単に紹介していきます。
フットプリント割当
ここまでの回路設計では、各部品を電気的にどう接続するかを図面上に書いてきました。
しかしながら、これだけの情報だけだと、部品を物理的にどのように基板に配置するかがわかりません。物理的に配置するためには、下記のような情報が必要です。
- 部品の形状
- 部品のサイズ
- はんだ付けする部分
- ピンの配置 など
そこで、まずは上記の情報が集約されたフットプリントを各部品に割り当てます。
回路図上で決めた部品の種類をもとに、どんな形状、サイズの部品を使うかを決めます。
基板外形作成
フットプリント割当が完了すれば、物理的に部品が置けるようになるはずですが、まだどんなところに部品を置いていいのか、どこに置いてはいけないのかが決まっていません。
したがって、基板の外形を作り、またどこに部品が置いていけないかも決める必要があります。
例えば、モータ(下図であれば黄色の枠)の下には背の高い部品を置くことが難しいので、部品配置を始める前に部品配置禁止区域を決めておきます。
部品配置
フットプリント割当、基板外形作成が完了すれば、ようやく部品配置を進めることができます。
文字通り、部品を基板上に置いていきます。下記画像は、実際に部品配置したときの画像と、KiCADの3Dビューアーを使って基板を表示したときの画像です。
部品配置するときは、適当に部品を置いていくと部品をすべて基板上に配置できたとしても、配線するスペースがなく、自分のように泣く泣く部品配置からやり直さないといけない場合があるので、慎重に進める必要があります(参考:部品配置・アートワークに苦労した自作マウス開発を振り返る – はしもとの自作マウス研修 Part15)
もし基板レビューをお願いできる場合は、部品配置が完了してから、一度レビュー依頼することをお勧めします。
配線
部品配置が完了すれば、最後に配線を行います。部品配置が綺麗にできていれば、配線はあとは部品同士を繋ぐだけになります。ただ、流す電流によって配線の太さを変更する必要があります。
まとめ
本記事では、以下の内容についてまとめました。
- 基板設計全体の流れ
- 各項目の作業内容を簡単に紹介
- フットプリント割当
- 基板外形作成
- 部品配置
- 配線
自分は基板設計を今までやったことがなく、何から手を付ければよいのか、どういった流れで進めていけばよいのかがまったくわからなかったので、同じような基板設計初心者の方が同じことにならないよう、まずは全体の流れをまとめてみました。
次回以降は、各項目の詳細について書いていけたらと思います。
今回はここまでです、それではまた〜!