技術情報・開発日誌

JETSON AI コース & 認定プログラムの「Jetson AI Specialist」の認定を受けるまでの記録(前編)

技術情報・開発日誌

d-satoです。「Jetson AI Specialist」はNVIDIA社が提供する「Jetson AI Certification」という認定資格の1つです。この度「Jetson AI Specialist」に認定されましたので、この認定資格の紹介と認定されるまでの流れを前編後編の2回に分けて共有します。この記事は前編です。

Jetson AI Certificationについて

この認定資格は以下のように「AIについて学んだ」ことを証明するものとして位置づけされています。

NVIDIA Deep Learning Institute (DLI) では、開発者、教育者、学生、生涯学習者を対象に、最先端の AI に関する実践的なハンズオン トレーニングと認定資格を提供しています。キャリアアップやキャリア形成に必要な AI スキルを身に付けたい方に最適です。オープンソースを用いた無料のトレーニング コースを修了すると、Jetson と AI に関する知識を証明する認定証を取得できます。

JETSON AI コース & 認定プログラム日本語ページ:https://developer.nvidia.com/ja-jp/embedded/learn/jetson-ai-certification-programs
英語ページ:https://developer.nvidia.com/embedded/learn/jetson-ai-certification-programs

だれでもチャレンジできる「Jetson AI Specialist」と、教育者やインストラクター向けの「Jetson AI Ambassador」に分かれています。
今回は「Jetson AI Specialist」にチャレンジします。

Forex Roboticss社のKazuyuki TAKAHASHIさんが国内認定第1号となった記録がロボスタに公開されています。

【国内認定第1号!】NVIDIAの新しいAI認定制度「Jetson AI Specialist」認証を取得してみた!「Jetson Nano 2GB開発者キット」実機レビュー 2 - ロボスタ
シェア 128 ツイート 15 はてブ 43 前回は新発売のAIコンピュータボード「NVIDIA JETSON NANO 2GB 開発者キット」(以下、Jetson Nano 2GB)の特徴とレビューを解説しました。今回

認定までの流れ

「Jetson AI Specialist」の認定を受けるためには、まずは「Jetson AI Fundamentals コース」というNVIDIA社が公開しているJetsonを使ったAIの講座を受講します。
次にAIを活用した自作のプロジェクトをオープンソースソフトウェアとして公開し、デモを実行した動画と共に提出すると、審査を経て認定を受けられます。

Jetson AI Fundamentals コース

Jetson AI Courses and Certification (JA-JP)
JETSON AI コース & 認定プログラム NVIDIA Deep Learning Institute (DLI) では、開発者、教育者、学生、生涯学習者を対象に、最先端の AI に関する実践的なハンズオン トレーニングと認定資格を提供しています。キャリアアップやキャリア形成に必要な AI スキルを身に付けたい方...

以下のページから受講できます。

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英語版コースのトップページ
日本語版コースは更新が止まっており、2022年8月には提供終了するようです。

プロジェクトベースの評価

Jetson AI Courses and Certification (JA-JP)
JETSON AI コース & 認定プログラム NVIDIA Deep Learning Institute (DLI) では、開発者、教育者、学生、生涯学習者を対象に、最先端の AI に関する実践的なハンズオン トレーニングと認定資格を提供しています。キャリアアップやキャリア形成に必要な AI スキルを身に付けたい方...

以下の4つの指標で評価されるそうです。

  • AI (5 ポイント)
  • インパクトとオリジナリティ (5 ポイント)
  • 再現性 (5 ポイント)
  • プレゼンテーションとドキュメント (5 ポイント)

オリジナリティと聞いて「そんな大層なものは…」と尻込みしてしまいましたが、もう少し読んでみるとJetsonを活用したものであれば大丈夫そうです。

たとえば、「独自のデータセットを収集して特定のアプリケーション用の新しい DNN モデルをトレーニングする」、「JetBot に新しい自律動作を追加する」、「AI を活用したスマート ホーム/IoT デバイスを作成する」などです。内容はこのコースで取り上げられているトピックでなくてもかまいません。

Jetson AI Courses and Certification (JA-JP) | NVIDIA Developer:https://developer.nvidia.com/ja-jp/embedded/learn/jetson-ai-certification-programs#submit_project

Jetson AI Fundamentals コース 受講

認定のために必要なJetson AI Fundamentals コースについて紹介します。

使用したもの

  • Jetson Nano 2GB
  • USB接続のWebカメラ
  • USB Type-C接続の電源(5V3A出力対応のもの)
  • 冷却用のFAN
  • Wi-Fiドングル
  • HDMIケーブルとHDMI接続可能なモニタ
  • USBマウスとキーボード

電源は5V2Aではなく5V3Aのもの(USB Power Delivery対応のもの)をおすすめします。

3A出力できないものだと電力が不足しsoctherm: OC ALARM 0x00000001というエラーが断続的に出ていました。

参考:https://forums.developer.nvidia.com/t/soctherm-oc-alarm-0x00000001/110010

Wi-FiドングルはTPLink社のArcher T2U Nanoを用いました。

AC600 ナノUSB Wi-Fi子機
This nano USB adapter inserts into any USB port when you're away or at home. For Win 8/8.1/10, just plug in the Bluetooth adapter to enjoy fast, convenient Blue...

カメラはRaspberry Pi Camera Module V2ではなくWebカメラのほうが楽でした。詳しくは後述します。

受講の進め方

最初に基礎知識の説明、次にNotebookの説明、最後にテストという構成になっていました。
説明をざっと読んだ後、動画を見ながらNotebookを実行していきました。Notebookの実践的な使い方について学べるコンテンツとも言えると思います。

基本的に文章や動画など教材のコンテンツのほとんどは英語です。
DeeplやGoogle翻訳でページは翻訳できますし、動画は日本語字幕があるので英語が苦手な人でもなんとかなりそうです。

日本語話者として注意しながら実施したポイントについて紹介します。

使うJupyter Notebookは日本語版の用意がありました。
初期設定のところでDockerイメージをダウンロードする作業があります。ここでは説明に「適切なタグを選択する」としか記載がないのですが、ここで言語も選べるようなので「JA」と記載があるものを選んでおきます。
日本語で解説が書かれたNotebookを利用できます(Pythonコード内のコメントは英語でした)。

日本語のNotebookはありがたいのですが、テスト受験のためには英単語の確認も必要でした。ニューラルネットワークの全結合層を英語ではConnected Layerと呼ぶことなどの知識がテスト受験に際して必要になりますが、Notebookには日本語で書かれていたりします。動画を見ながら単語の確認をしておくことをおすすめします。私が受講した際はテストについては間違えてもやり直しが効いたので時間をとって取り組むのが良いかと思います。機械学習に関する知識を整理するいい機会になりました。

受講終了後はProgressタブから認定証(Certificate)の申請ができました。

申請をすると受講を終了した旨の認定証を取得できます。

カメラについて

基本的にUSBカメラが前提となっているようです。解説動画でもCSIカメラについての説明は初期設定で少し言及される程度で、ほとんどありませんでした。

CSIカメラを使ってNotebookを実行する際は自分でNotebookの解説をよく読みながら中のコードをちょっと書き換えたりする必要がありました。

書き換え方は下記のように一部のセルでUSBカメラとCSIカメラで使用する行をコメントアウトして切り替えるという感じです。

# for USB Camera (Logitech C270 webcam), uncomment the following line
camera = ...
# for CSI Camera (Raspberry Pi Camera Module V2), uncomment the following line
# camera = ...

ただし私の環境では推論中にメモリが不足したり、RuntimeError: Could not initialize camera. Please see error trace.と表示されてCSIカメラに接続できなくなる場合もあったため、途中からUSB接続のWebカメラに切り替えました。

参考:https://github.com/rt-net/jnmouse_utils/blob/master/docs/TroubleShooting.md#%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%81%AB%E7%B9%8B%E3%81%8C%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84

以上の理由より、これから始めようと考えている方はWebカメラの方が楽かもしれません。

次のステップ

JETSON AI コース & 認定プログラムとしては次にOSSを利用してプロジェクトベースの評価を受ければ良いわけなのですが、いきなりAIを活用したプロジェクトに取り掛かるのではなく段階を踏んで学んでいきたい方を対象として関連するプロジェクトが紹介されています。

https://developer.nvidia.com/ja-jp/embedded/learn/jetson-ai-certification-programs#course_outline

JetBot

Home - JetBot

Hello AI World

GitHub - dusty-nv/jetson-inference: Hello AI World guide to deploying deep-learning inference networks and deep vision primitives with TensorRT and NVIDIA Jetson.
Hello AI World guide to deploying deep-learning inference networks and deep vision primitives with TensorRT and NVIDIA Jetson. - GitHub - dusty-nv/jetson-infere...

私はどちらも着手したことがあるので今回はどちらもスキップします。私は普段ROSを活用したソフトウェア開発をしているのでROSと絡めてプロジェクトを作成し、プロジェクトベースの評価を受けるための申請を出すことにしました。

まとめ

NVIDIA社が提供する「Jetson AI Certification」という認定資格の1つである「Jetson AI Specialist」の前半部分(座学)のJetson AI Fundamentals コースについてご紹介しました。「AIについて学びたいけれども、どこから初めて良いかわからない」という方が何かをはじめるきっかけとするのにおすすめしたいです。Jupyter Notebookと機械学習フレームワークを使うきっかけになると思います。より深く学んで行く際は、書籍を使って勉強したり、別の教材を探したりなどが必要になるかもしれません。

次回はプロジェクトベースの評価を受けるための申請の流れと、所感をご紹介します。

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