マイクロマウス研修(のり) マウス自作研修

マイクロマウス研修(のり)[37]STM32F446 STEP5 PWM

マイクロマウス研修(のり)

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左右モータを駆動させるためのPWMをSTM32F446から出力します。

駆動させるPWM周波数が同じであれば、1つのタイマーから4ピン分のPWMが出力できます。

回路図

TI製モータドライバDRV8424Pで構成した回路図はこちらです。回路図の詳細説明は過去のブログを参照してください。

マイコンに繋げたピンは、PWMを出力する4ポート(PA0~3)と、nSLEEPピンを出力する1ポート(PA6)、エラー値を入力する1ポート(PA7)の合計6つとなります。

STM32CubeMX

CubeMXのPWMの設定です。

鉄鼠では、PWMを生成するタイマーはTIM2を使います。TIM2に使うタイマーのベースクロックは、APB1 Timer clocksになるのでSTM32F446の最高設定90MHzになるようにしました。

nSLEEPとnFAULTはそれぞれGPIOのOutとInだけ設定。また、プログラムをわかりやすくするためUser Lablを回路図のラベルと同じになるよう変更します。エラー表示用にD1もGPIO_Outに設定。

PWMの周期をモータドライバの入力限界である100kHzになるよう設定。
PWM周波数=(クロックソース/プリスケーラ)/カウンタピリオド
100,000=(90,000,000/2)/450
Prescaler:2-1=1
Counter Reriod:450-1=449

モータPWM周波数

後ほどわかったのですが、1717T003SR-3Vのスペックでは、電気的時定数が速すぎるため、PWM周波数100kHzなら、数十uHのインダクタを直列で追加して電気的時定数を遅くしたり、そもそもインダクタ値が大きい1717T003SR-6Vにするとかにすれば、電流リップルが小さくなり、電力制御の向上やモータの発熱を抑えられるようです。

DCモータ1717T003SR-3V:
端子間抵抗1.07Ω
インダクタ17uH

モータドライバDRV8424P:
Ron抵抗0.33Ω

電気的時定数Te = インダクタンスL / 総合抵抗R = 17[uH] / (1.07+0.33)[Ω] ≒ 12.14[us]

アニキさんの「PWM周波数を高くすると低速域でトルクが出ない」とか、小島さんの「20kHzにしてみた.改善した.」などの話題があります。それらの原因と思われるのは、最近だとこうへいさんの「LAP方式とSMB方式」「デッドタイムの影響」の話が有力そうです。

PWM周波数を落とすと、Decayモードによっては電流不連続モードになるので、バッテリの電圧降下によるマイコンのAD変換時定数の計測誤差も考慮する必要があるかもという話もあり、想定しておくことが多くてとても頭痛が痛いです。小型で2chの電流制御ICとか早く出て欲しい。

Decay Modeを省エネっぽい「Smart tune Ripple Control Decay Mode」にしていますが、実際に走らせて、後でパターンカットして「Mixed Decay Mode」に変更したりするかもしれません。

プログラム

HAL_TIM_PWM_Start関数と、HAL_TIM_SET_COMPARE関数を使います。

  /* USER CODE BEGIN 2 */
  HAL_GPIO_WritePin(nSLEEP_GPIO_Port, nSLEEP_Pin, GPIO_PIN_SET);
  HAL_TIM_PWM_Start(&htim2, TIM_CHANNEL_1);
  HAL_TIM_PWM_Start(&htim2, TIM_CHANNEL_2);
  HAL_TIM_PWM_Start(&htim2, TIM_CHANNEL_3);
  HAL_TIM_PWM_Start(&htim2, TIM_CHANNEL_4);
  /* USER CODE END 2 */
  /* Infinite loop */
  /* USER CODE BEGIN WHILE */
  while (1)
  {
	  if(HAL_GPIO_ReadPin(nFAULT_GPIO_Port, nFAULT_Pin)==0){	//Motor Driver Error
		  HAL_GPIO_TogglePin(D1_GPIO_Port, D1_Pin);
	  }
	  else{
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_1, 30);	  //Left motor Forward
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_2, 0);	  //Left motor Back
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_3, 0);	  //Right motor Back
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_4, 30);	  //Right motor Forward
		  HAL_Delay(1000);
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_1, 0);	  //Left motor Forward
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_2, 30);	  //Left motor Back
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_3, 30);	  //Right motor Back
		  __HAL_TIM_SET_COMPARE(&htim2, TIM_CHANNEL_4, 0);	  //Right motor Forward
	  }
	  HAL_Delay(1000);

    /* USER CODE END WHILE */

    /* USER CODE BEGIN 3 */
  }
  /* USER CODE END 3 */

 

実行

簡易オシロでPWM100kHzのデューティ比30/450が出ているか確認します。オシロだと30/45usになっています。

床に置いて走らせた動画です。

マイクロマウス研修 鉄鼠動作確認 モータ制御PWM100kHzCWCCW

デューティ比1/2で実行して、タイヤを押さえつけたときの動画です。

マイクロマウス研修 鉄鼠動作確認 モータドライバError

LEDが点滅します。そして、電源をON/OFFしても点滅したままです…
嫌な予感…

さてさて、次はエンコーダ入力の確認をします。

参考URL

ショウのマイクロマウス制作-Part7
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