マイクロマウス研修(のり) マウス自作研修

マイクロマウス研修(のり)[22]クラシックマウス鉄鼠コンセプト

マイクロマウス研修(のり)

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会社の中ではハードウェア担当なのですが、嗜好を基本的には実行してみることにしました。

本音としては大会上位を狙う設計にするべきなのですが、物事には順番が有り、最初からそのような機体を作ると、ピーキー過ぎて問題が起こったときに切り分けできず嵌る可能性が高いだろうと考え、避けることにしました。

基礎をしっかりやってから、応用→発展としていくのが近道だと、10年間マイクロマウスの大会を見てきて思った感想です(もちろん最初からできる人も一部います)。

ちなみに、ブログの更新を怠り、去年度の大会は終わっているので、既に機体ができています。

コンセプト

上記の考えをもとに、コンセプトを出していくと以下になりました。

  • 開発・運用しやすくする
  • 素直に動く
  • 頑丈・高剛性
  • 低重心・車軸中心
  • センシングロバスト

詳しく説明していきます。

開発・運用しやすくする

列挙すると、以下を導入します。

  • UART
  • USB-CDC
  • ST-LINK/V2
  • USBバスパワー充電

マイクロマウスの開発時に、プログラムの書き込みや動作確認に、マイコンのUARTをよく使うので、ピンを出しておきます。マイコン内部のレジスタやメモリを確認するときにデバッガをつかうと大変便利なので、使えるようにします。また、マイコンのUSB機能も引き出しておき、そちらでも通信・プログラム書き込みをできるようにしておきます。

そして、運用面のところですが、大会に充電器をもっていくのが面倒ですし、毎回バッテリを交換するのも面倒、さらにバッテリ残量を気にしながら開発するのも億劫なので、USB接続バスパワーでバッテリ充電もできるようにします。

一つ盲点だったのですが、ST-LINK/V2の回路は公開されていますが、ファームウェアは公開されてないないようで、NucleoについているSTM32F103マイコンを基板から引っ剥がして実装します。

このように流用するのは、ライセンスが見つからないですが、グレーな気はします…

素直に動く

制御を簡単にするために、マイクロマウスではよく見かける変則4輪タイプではなく、独立対向2輪の構成にしました。

フィードフォワード制御をシンプルにすることで、車体の振る舞いをわかりやすくしています。

頑丈・高剛性

最初はプログラムのミスやパラメータの調整不足などにより、壁に激突したり、大会遠征の搬送時に圧迫・衝撃をうけたりと、なにかしたらハードウェアの故障が発生して、修理に時間が取られてしまうことが多々あります。そのため、速くするための軽量化を捨てて、基板による通称「板マウス」ではなく、アルミ合金による金属フレームを採用しました。

また、減速機のモジュールサイズを0.5mmと大きめのものにして、ギア欠けが発生しづらくしています。

あと、走行時の再現性をよくするために、車軸に一本アルミの円柱を通して、ホイールの歪み・ブレが発生しないようにしています。

低重心・車軸中心

軽量化は捨てていますが、車体の制御をしやすくするために、重心を下げたり、車軸中心に重心が来るようにしています。

高速ターン中の横Gによりタイヤが浮かないこと、タイヤ変形によるスリップ角に関わるのは重心高さらしく、できるだけ重心を下げてみました。

また、旋回時に車体が不規則に振れるのを防ぐ(計算を簡単にする)ために、重心を車軸中心になるようにカウンタウェイトを前側に搭載して調整しました。

センシングロバスト

マイクロマウスは壁との距離をみるときに、LED発光を周囲に放出して、前方や横にある壁から跳ね返ってきた光量をフォトトランジスタやフォトダイオードの受光回路で電圧に変換して、距離を推定します。

ここで、LEDの製造時のVF値のバラツキが大きいことは余り知られておらず、強い発光をすればするほど発光量の差が大きくなります。それを均一にするために、定電流LEDドライバを使って一定にします。

受光回路の方ですが、マイクロマウスの未解決問題として知られている、暗い場所や会場などのライトアップされた環境ではセンサ値が変わってしまうというものです。フォトトランジスタの仕様書を見ながら、ハイパスフィルタや差分フィルタなどで環境光の影響を除去したりしていますが、実際は取り切れておらず振る舞いが違ってくるという事です。

マイクロマウスの勉強会で、出場者の綿谷さんが発表されていたフォトトランジスタの動特性の影響の仮説を提示されていたので、バイアス用LEDを搭載してみることにしました。
こちらは実験的なものなので、試しにやって見る程度になります。

他にも、6軸IMUの位置を車軸中心に持ってきたりしています。

 

もう一点

同一の機体を3台作りました。壊しても予備があるという…

また、機体毎のバラツキも上記コンセプトにより最小化して運用時に苦労しないようにしています。

 

 

参考

NJU6080で作る赤外線LED発光回路

NJU6080で作る赤外線LED発光回路
NJU6080という定電流LEDドライバをマイクロマウスの赤外線発光回路に使えないか検証しました。

反射光センサについて

http://mousedaily.txt-nifty.com/rd_daily/files/web.pdf

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