延長戦だ!
こんにちは、広報DTP担当のサナエです。
このブログは技術畑ではない広報がアールティの新製品Pi:Co V2と仲良くなり、その魅力をアピールする体験記です。
前回はマイクロマウス東日本地区大会に出場しました。目標の東日本地区大会までにすべてのサンプルプログラムを試し完走できたので有終の美を飾ったと思ったのですが、ラスボスがいました。
第45回全日本マイクロマウス大会に出場せよとのお達しがあり、出場資格をとれたのだからソウナリマスヨネ!と出場することになりました。
君はもう知っているか
Pi:Co V2(ピーコブイツー)は、アールティの教育や研究開発用小型移動ロボットのプラットフォームであるPi:Co Classic3同様、ソフトウェア開発の基礎を学びたい方に手に取っていただきたいロボットです。Pi:Co Classic3の機能やデザインイメージをそのままに、半分のマイクロマウスサイズになりました。
マイクロマウス競技に準拠しているのでもちろん大会参加もできます。
Pi:Co V2はESP32-S3マイコンを搭載しており、Arduinoで開発できます。
移動型ロボットのビギナーや、研究者、開発者まで幅広い方々にご利用いただけるロボットです。
Arduinoサンプルスケッチと解説書が付属するので、プログラミング初心者にもおすすめです。
やれるとこからちょっとずつ
全日本マイクロマウス大会(以下全国大会)は2月開催ということで、年度末に向けてバタバタしつつ、でも完走できてるからきっと大丈夫と優雅に構えていたらあっという間に近づいてあわわわわ!やばばばば!!!
憧れのスラロームとか?ぬめぬめした動きとか?夢は見るだけならタダだし人の夢と書いて儚いと読む!全国大会の前に大きな変更をしたりして間に合わないとお話にならないので、今できることを進めることにしました。
まずはなんとなく走りが軽いなぁと思っていたところにMさんにおすすめされたので少しだけ重りを載せました。10グラム以上になるとかえって安定しないと聞いたので6グラムほど。
走らせてみたところ、確かにほんのり安定した気がします。
バランスが変わったので直線と回転の調整をやり直し。
途中、夢中になりすぎて充電を忘れていて思った動きができなくなったので頭を冷やし、次の日落ち着いてやり直しました。冷静にならねば…!
Pi:Co Classic 3と違うところ
東日本地区大会前に最短走行のときの最高速を変えれるようにはしたけど、もうちょっとだけ早くしたいなぁと思い、横で調整していたMさんに聞いてみたところ、加速度を変えましょうとアドバイスをもらいました。
Pi:Co V2は台形加速の時の加速、トップスピード、減速の時のプログラムを各々触れるようにしてあるとのことで、今までのPi:Co シリーズとプログラムの作り方がちょっと変わってより調整がしやすくなっているそうです。マジですかマジですか?
早速教えてもらいつつrun.inoの加速度を変えます。SEARCH_ACCELをコメントアウトして、自分用の加速度の名前を付けます…が思いつかなかったのでSANAE_ACCELに。(ネーミングセンス欲しい)
parameter.hのとこにもSANAE_ACCELを追加しました。
大胆に2.5とかにしちゃったけどもし脱調したら怖いなぁと思ってあとで下げちゃいました…。
ちなみにこの加速度のまま直線16区画の調整をしたらものすごい勢いで走ってうまくできなかったので、ちゃんと働いていることがわかりました。そして調整するときは加速度を緩くしておかないといけないということも覚えました。parameter.hで変えられるようになったので安心して調整できます。
今回の調整はSANAE_ACCELを1.0で行いました。ゆったり動くのでやりやすかったです。
オートスタートしたいな~
ちょっと調子に乗ってきたので全日本では何か違うことができるといいな、オートスタートってかっこいいよね?って以前から思ってはいましたが、5走全部ってどうプログラムを直せばよいのか…
「サンプルのcase○○のところを繋げちゃえばいいんですよ」って天の声が聞こえてきたので、えっどういうこと?と思いながら直してみます。
//break;をコメントアウトしてdelay();でスタート地点に帰った後数秒静止して…ということを追加すれば、breakせずに次のcase○○につながるんですね。そうか、なるほどそうか!
このやり方だと、もしオートスタートした後に失敗しても違うcase○○を使うことができますね。
ずっと一つのcase○○の中に「探索して帰ってきた後に最短でゴールに向かって、スタートに向かって…」ていうのを繰り返して書くのかな?と思っていたのでびっくりでした。
ドキドキしながらいっちょ前につなげてみたので、あとはすこしでも早く走れるようにmax_speedなどを触ってみたり、オートスタートの時にだんだんずれていってしまわないように直線と回転の調整を念入りにしました。頑張れ本番!
第45回全国マイクロマウス大会
本番当日、悩んだけど結局確実に走れるようにとちょっと控えめなパラメータにしてレッツラゴーですよ!北回りだと短い区間を曲がるのが多くて、南回りだと直線が多いコースでした。私の機体が選んだのは南回りの直線の多いコース。
ああ!ももももうちょっとだけ加速度あげとけばよかったかな?スタート地点やゴール地点で停止している時間をもうちょい短くしておけばよかったかな?など思いましたが、もういいの!無事に帰ってきてくれればもういいの!!と旅に出る子供を見送る心境でした。
スピードより安定を優先したので5回は走り切れませんでしたが、何とか3回のオートスタートは成功しました。はぁあああよかったもおおおん~!
ああすればよかった、もっとやれることはあったよなぁと思っていたら、なんと特別賞をいただき感無量!5回走り切れなかったのにびっくりです。嬉しい~!
そわそわするのですわー!
全国大会が終わるとほっとしつつも、やっぱりあれこれやってみたかったという気持ちがふつふつとわいてそわそわする~! なんて話をしていたらやりましょう!ということになりました。
来シーズンまたおろおろしながらこそっと走らせることになりそうです。
今年は本当に色んな方々に教えてもらってお世話になりました。アリガタイ…アリガタイ!でもまた頑張るのでこのまましばらくおつきあいくださいまし! 目指せ憧れのスラローム!とか色々!
Pi:Co V2の環境もどんどん良くなっていくようですよ?
webserverの調整が楽だなぁと思いましたが、さらに全国大会ではPCではなくてスマホから調整してすんごくフットワークが軽くなったし、
webserverでの調整も速度や加速度の項目が追加されたり、(今回Arduinoから直したとこ!)小数点3桁まで値を入れられたりするようになったそうで、他に何が変わっていくのか楽しみで、自分でもぜひ試してみたい!
これからPi:Co V2を手に取ってくださる方々にも楽しく触ってもらえますように!
ごほうびだ!
弊社から特別賞が三人出たということで、社長からごほうびでフグをごちそうになっちゃいました。グーフーですよグフフフフうまぁああああい!雪が降ってたけどおなかも心もぽかぽかヘロヘロで帰りました。ごちそうさまでした!
こんなおいしい思いができるよう、また来年も頑張ろう…がんばろう
皆で走らせようPi:COチャン!
Pi:Co V2は2024年6月25日に販売開始し、好評発売中です。
組込みや自律制御の基本要素を学ぶ方々はぜひ本製品をご利用ください。
Web shopにて、定価60,000円(税込)です。ご利用をお待ちしております!