こんにちは、hayashiです。今回は回路設計についてです。
マイクロマウス競技に必要な機能を書き出して、ブロック図を書いて、回路図を作成します。
必要な機能を考える
マイクロマウスの大会に参加するために、どういった機能が必要なのか、考えていきます。
社内で色々聞いた話を元に、競技に参加するにあたり最低限必要な機能、開発・運用であった方が良い機能と今回製作するにあたり試したい機能の3つに分けて考えます。
機能 | 概要 | |
---|---|---|
最低限必要な機能 | 電源 | 主電源、ルール上燃焼系エネルギー源は不可 |
モータ | 迷路を走行するため | |
センサ | 迷路情報を取得するため | |
CPU | 走行制御、迷路解析のため | |
あった方が良い機能 | UI スイッチ | 走行開始、設定変更の操作 |
UI LED | 内部状態の目視確認 | |
UI ブザー | 内部状態の聴音確認 | |
デバッグ | CPUと通信して、色々確認できる | |
今回試したい機能 | 自作書込基板 | ファームウェア書込、PCとの通信、USB type-c採用 |
吸引機構 | ||
IMU | 機体姿勢情報の取得 |
上記機能のそれぞれの関係をまとめて見ました。
まとめてみると、モータとCPUの間にはモータドライバ必要、モータとCPUの電源レベルは違うのが良いなどの情報がわかります。初めに考えた表に情報を追加して行きます。付随して機能追加、使用部品についても考えていきます。
機能 | 詳細 | 概要 | |
---|---|---|---|
電源 | バッテリー | Li-Po 2cell 容量検討 | 主電源、ルール上燃焼系エネルギー源は不可 |
降圧回路 | 7.4V->5V->3.3Vの降圧 | 駆動系とロジック系の電源確保 | |
スイッチ回路 | FET使用の物理スイッチ | バッテリー繋いだら電源ONは使いづらい | |
駆動系 | DCモータ | 1717T006SR 6V定格 | 使用実績が高い |
モータドライバ | 1入力1出力 | DCモータ制御用 | |
吸引用モータ | FETでスイッチ | 制御なし1方向回転 | |
センサ | 壁センサ | 受光(フォトトランジスタ)、発光(赤外LED) | 迷路情報の取得 |
エンコーダ | IEH2-4096 モータに付属 | モータ軸の取得 | |
バッテリー電圧監視 | 分圧回路のAD | バッテリー運用の効率化 | |
IMU | MPU,ICMシリーズ、6軸 | 機体姿勢情報の取得 | |
CPU | マイコン | STM32シリーズ | 組み込みで使いやすい |
UI | スイッチ | 走行開始、設定変更の操作 | |
LED | 内部状態の目視確認 | ||
ブザー | 圧電ブザー | 内部状態の聴音確認 | |
電源確認用LED | 電源ONの目視確認 | ||
デバッグ | 自作書込基板 | UART通信 | ファームウェア書込等 |
ST-LINK | STMマイコン標準の書込基板 |
ブロック図の作成
必要な機能が概ね揃ったので、ブロック図を作成していきます。今回は電源レベルの確認と信号線の確認ができるものを作成します。
マイクロマウス競技に参加できる構成になっていると思います。自分の中ではきれいにまとまったと思います。配置として、上段が電源、中段に内部回路、下段は外部回路で、中段は左から電源レベルの小さい順を意識して配置しています。
信号線の情報を整理することで、最低限必要なマイコンのピンも確認できます。
ここから、実際に回路図を書きながら細かい所は詰めていきます。大抵の回路図は機能毎にブロックになっているので、先人の作成したものを参考にしやすいと思います。
回路図完成
完成した回路図はこちらです。各機能の単体動作確認ができた際の回路図なので、すでに一部リワークの痕跡があります。ブロック毎の詳細は今後ブログになる予定です。
今回はここまで、ではまた