はじめに
こんにちは、河野です。この記事はマイクロマウス研修についての記事です。研修では自作マウスで大会へ出場し迷路完走することを目標としています。
前回はPi:Co Classic3の改造に取り組み始め、センサ基板の設計まで行いました。今回は発注した基板や部品が届いたので実装し始めました。
届いた基板
発注していた基板が届きましたー!自分が設計したものが実物として手元にあることに凄く感動します!基板設計から発注までの一通りを行えたことは、とても良い経験になったなと思います。
まだまだここからがスタートなので、引き続き頑張って取り組みたいと思います。
実装
基板と部品がそろったのでさっそく実装に取り組み始めました。表面実装部品のはんだ付けは今回が初めてなので、経験を積むために、部品一つ一つを手で実装する方法とリフローの2パターンでの実装を行いました。
手実装
…大変なことになっていますね(汗)
部品サイズが1.0 x 0.5 mmと非常に小さいのもあり、はんだ付けにとても苦労しました。はんだの量が多すぎたのも問題だったと思います。
以下のようなアドバイスをいただき、ある程度慣れてきましたがまだまだ練習が必要そうです。
- あらかじめ片方のパッドにはんだをのせておく
- コテの先にはんだをつけておくことで熱を伝わりやすくする
- 基板はマスキングテープなどで固定しておく
- ルーペなどで拡大しながら作業する
リフロー
リフローはんだ付けとは、ペースト状のはんだをパッドに塗った上に部品を配置し、基板全体を熱することではんだ付けをする方法です。
ペースト状のはんだをパッドに塗る際には、以下の画像のようなステンシルと呼ばれるものを使用します。ステンシルは、パッドの部分にだけ穴が空いた形をしています。なので、これを基板の上に置いてはんだを塗ることで、パッドの部分にだけはんだを置くことができます。ステンシルは基板を発注する際に一緒に発注しました。
リフローではんだ付けをした基板が以下になります。
概ね綺麗に実装できました!一部、部品が曲がっていたりするので、動作に支障がありそうであれば手直しすることになります。
リフローでの実装の際に、マンハッタン現象を見ることができました!
噂には聞いていましたが、実際に見ることができてテンションがあがりました(笑)
はんだが硬化するときの表面張力で、部品が立ってしまうようです。はんだ量の差やはんだが溶けるタイミングの差が原因として挙げられます。手直しが必要になってしまうので、今後に実装する際にはそのあたりに気をつけたいなと思います。
完成
いくつか手直しし、スルーホールの部品をはんだ付けして実装が完了しました!
設計の段階で話したように、センサ基板単体での動作確認が行えます。画像のように電源を繋げることができ、J3のコネクタにファンクションジェネレータを繋げることでLEDの点灯の制御、TP4~7の青いコネクタにオシロスコープを繋げることでセンサ値を確認することが出来ます。
導通チェック後、動作確認をしてみたところD1、D2のLEDは光り、センサ値を読むことが出来ました!しかし、D3、D4は光らなかったので、原因を調査する必要があります。
基板単体で動作確認ができることで、原因の切り分けなどがしやすくなり、非常に使いやすくなったなと感じました。
おわりに
基板の設計から実装まで一通りを行い、良い経験が出来たなと嬉しい気持ちです。
次回は、残りの問題を解消しセンサ基板の完成を目指します。