はじめに
初めまして、2022年4月からアールティに新卒で入社しました槇原と申します。これからよろしくお願いいたします。
アールティでは社員全員がマイクロマウスを行うという研修があります。詳細についてはこちらの記事に書かれています。
また過去の研修の記事についてもこちらにまとめられています。
個人的には、これまではNHKロボコンに参加したりなどしていたのですが、主に回路や制御などをやっていて、ハードウェアを一から作ったりすることはあまりなかったです。今回の研修ではハードからソフトまで一人で作製するマイクロマウスをやっていくということで、頑張っていきたいと思います。
さて、このマイクロマウス研修ではいくつかのステップがあります。
第一段階として社員全員が行うアールティのマイクロマウスキットによる研修です。開発エンジニアは16×16の迷路で、スラロームを含む走行により完走します。
その次に第二段階として、自作のDCモータ版の基板を使ったマイクロマウスで 地区大会か全国大会で完走することが目標になっています。
今回は第一弾のアールティのマイクロマウスキットを用いて迷路の完走を目指します。
マイクロマウスキット “Pi:Co Classic3”
組み立てたPi:Co Classic3
今回利用するマイクロマウスはPi:Co Classic3というアールティが販売しているマイクロマウスキットです。クラシック競技用の組み立てキットで、ステッピングモータで駆動できる機体で、CPUボードとしてRX631マイコンが利用されています。
組み立て
組み立ては各基板に部品のはんだ付けとモータ等の部品をねじ止めして完成します。基板はDIP部品のみで構成されていて、比較的簡単に作製できました。また下の写真のように機能ごとに部品が小分けにされていたり、基板ごとに袋の色を分けられていたり、部品を探しやすいようになっていてよかったと思いました。またマニュアルには、部品取り付け向きなどの注意点などがたくさんの図で細かく記載されていてわかりやすくなっていたと思います。
ファームウェアの書き込み
機体を組み上げてさっそくプログラムの書き込みをしようとしたところ、次のようなエラーが発生しました。
エラー(E3000202): 指定したツールはすでに使用されています。操作は失敗しました
悲しい。
デバイスマネージャーを確認してみると、接続したマイコンは認識されているようですが、何かが正しくないようでした。
このハードウェアのデバイスドライバーを読み込むことができません。ドライバーが壊れているかドライバーがない可能性があります。(コード39)
とのことでした。
このエラーについて調べてみるとそれらしい記事を見つけました。
一部のPCでは、PC側のセキュリティ設定によってドライバーの導入がうまくできないことがあるようです。
Windowsの[設定]より[更新とセキュリティ]->[Windowsセキュリティ]->[デバイスセキュリティ]->[コア分離]で[メモリ整合性]がオンになっているものをオフにします。この設定をした後再起動すると…
デバイスマネージャーで正しく認識されました。これでプログラムの書き込みもできるようになりました。
この設定は低レベルのデバイスドライバが悪意のあるプログラムを実行できないようにするWindowsのセキュリティ機能だそうです。これをオフにしてほかのドライバーをインストールするときなど、怪しいものをインストールしないように気を付けてください。この設定の詳細はMicrosoftのページから見ることができます。
ファームウェアが書き込めるようになったところで、次回はサンプルプログラムなどを実行して機体を走らせてみたいと思います。