鍬形です。
アールティが販売するアームロボットCRANE-X7のROS 2パッケージに、特定の色の物体を検出して掴むサンプルプログラムを追加しました。本記事ではサンプルの詳細や実際の動作についてご紹介します。
CRANE-X7のご紹介
CRANE-X7はアールティが販売しているアームロボットです。7自由度のアームにグリッパを搭載しています。今回ご紹介するROS 2パッケージを使用することでボールを掴んで移動させるといった動作が簡単にプログラミングできます。
また、アールティが公開しているC++ライブラリを用いることで外力に柔軟な制御をすることができます。
詳細な特徴は下記の製品ページをご覧ください。
CRANE-X7は下記の販売ページから購入できます。
今回ご紹介するCRANE-X7 ROS 2パッケージは下記のGitHubリポジトリで配布しています。シミュレータ用パッケージも同梱されているので購入前の参考にもぜひご利用ください。インストール方法はパッケージのREADMEに記載されています。
色検出サンプル
今回のアップデートで追加した色検出サンプルについてご紹介します。アームの手先に搭載したカメラの画像から青色の物体を検出し、掴んで移動させることができます。実際の動作については下記動画をご覧ください。また使用方法についてはREADMEをご覧ください。
色による物体検出ではカメラから物体までの距離が取得できないため、RGBDカメラの深度画像から距離を取得しています。RGBDカメラにはIntel RealSense D435を使用しています。CRANE-X7のハードウェア情報をまとめたリポジトリに公開しているRealSense D435マウンタを使用することで簡単にアームの手先にカメラを取り付けることができます。
色検出にはOpenCVを使用しています。RGB画像をHSV画像に変換し、色相(Hue)値が青色の範囲内にある領域を検出しています。
ケーブルの固定方法
RealSenseのケーブルはCRANE-X7に固定できます。以下の画像のようにケーブルを結束バンドなどで固定できますのでぜひご利用ください。
まとめ
今回はCRANE-X7 ROS 2パッケージの色検出サンプルをご紹介しました。今回の更新で色検出、ArUcoマーカ検出、点群処理の3種類のカメラサンプルが追加されました。それぞれ検出可能な物体の種類や事前準備の有無など特徴があります。ぜひ実際に手元で動かしながら違いを体感してください。下記リンクから各種サンプルの動画にアクセスできます。