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Humanoid Autonomous Challengeに出場するには:HAC入門編 Part.2

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弊社アールティ主催の二足歩行ロボット競技、Humanoid Autonomous Challenge(通称HAC)の参加に向けてロボットを開発しています。アルバイトのtsunoです。

前回はHACの概要をさらっていきましたが、今回はより詳しく競技規則を眺めていこうと思います。

HACフィールドの規定

ロボットの自律動作においては、認識と行動の対象となるフィールドの条件はとても重要です。

近年何かと話題に上がる自動運転(これも一種の自律動作するロボットと言えます)では、そのフィールドは道路です。そこに配置された様々な標識や、はたまた周囲の歩行者や車との位置関係を各種センサで捉えています。この時自動運転の制御側は、「道路上」という空間の中に何がどのような形状で存在しうるかをある程度把握していなければ、センサから得た情報を活用することができません。極端な例を挙げれば、「止まれ」の標識が見えてはいるが、それが標識であることは知らないので止まらない、といったことが起き得ます。

HACでは、フィールドの条件についても明確に定められています。

HAC競技フィールド(引用元:https://docs.google.com/presentation/d/1vuwCjDXx6wnafV10Z6lkyb3-dfEbjgk4IX_BUWnp6jI/htmlpresent)

  • 90cm四方の黒色パネル6枚を並べて構成される。
  • 触れる対象のボールはオレンジ色で2つ以上置かれる。

などがありますが、ここで全て述べると長くなってしまうので、後で認識アルゴリズムを考える際に詳しく見ていこうと思います。

HAC機体の規定

最後に機体についてのレギュレーションです。

機体の規定

名前の通りヒューマノイドロボットの競技会なので、2足2腕のロボットでなければいけません。形状に関しては他にも、足裏の大きさや重心の位置、腕や首の長さについても定められています。これらは、のちの機体製作の際に確認します。

また、リモートブレイン(処理をロボットの外部で行うシステム)の仕様は許可されていますが、センサやカメラなどの計測装置はロボット本体に搭載する必要があります。例を挙げると、ロボットのサッカー競技会のRoboCupなどでは天井に設置されたカメラでロボットやボールの位置を俯瞰的に把握することがありますが、HACではそれはできません。飽くまでもロボット本体が外界のセンシングを行うということですね。

出場だけならそんなに難しくない!

ここまで見てきたところで、「競技規則細かいし、二足歩行ロボット作って制御するとか大変そうだし、HAC出場はハードルが高いなあ…」と感じた読者の方も多いでしょう。でも、ご安心を。

市販のロボットキット、カメラ、ボードを組み合わせたり、メーカのライブラリを用いたりすることで、出場までのハードルはぐんと下がります。

HACの大会理念にはこうあります、「自律性を持った人型ロボットを造ることを通じて、トータルスキルを持つエンジニアを育てる」。設計や開発、デバッグなどの包括的なスキルを身に着けるために競技内容のレベルは高いですが、飽くまでもそれは最終的な目標。製作の負担をひとまずは和らげることで、それぞれのスキルが少しずつ身についていくことを目指しています。

次回からは、市販の二足歩行ロボットキット「KXR-L2」を用いて、HACに参加可能なロボットを製作していきます。引き続き、分かりやすい説明を心がけていきますのでよろしくお願い致します。

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