【お知らせ】Sciurus17 ROSパッケージのライセンス変更について

こんにちは、shotaです。

アールティが販売するアームロボットSciurus17（シューラスセブンティーン）のROSパッケージについて、ライセンス変更のお知らせです。

Sciurus17のROSパッケージはrt-net/sciurus17_rosというGitHubリポジトリに公開されています。

GitHub - rt-net/sciurus17_ros at master

Sciurus17 ROS packages. Contribute to rt-net/sciurus17_ros development by creating an account on GitHub.

これまで、sciurus17_rosには非商用ライセンスが適用されていましたが、2023/09/15に更新したバージョン2.0.0からはApache-2.0ライセンスが適用されます。

この記事ではライセンス変更に関連する注意事項と更新方法について説明します。

注意事項
1. パッケージ構成の変更
2. ライセンスが適用されるバージョン
パッケージの更新方法
ライセンス変更によって何が変わるのか？
1. 新たにできるようになったことの例
2. 引き続き禁止していることの例
まとめ

注意事項

パッケージ構成の変更

Apache-2.0ライセンスを適用するために、パッケージ構成を変更しています。

ライセンスとパッケージ構成の変更

sciurus17_rosリポジトリは、sciurus17_controlやsciurus17_examplesなどの複数のROSパッケージで構成されています。

バージョン2.0.0からは、sciurus17_rosリポジトリからsciurus17_descriptionパッケージを取り除き、新しいリポジトリrt-net/sciurus17_descriptionとして公開しています。
sciurus17_descriptionパッケージには引き続き非商用ライセンスが適用されます。

GitHub - rt-net/sciurus17_description: ROS package with URDF description macro for Sciurus17

ROS package with URDF description macro for Sciurus17 - rt-net/sciurus17_description

ライセンスが適用されるバージョン

sciurus17_rosにはApache-2.0ライセンスが適用されますが、バージョンによっては非商用ライセンスが適用されることに注意してください。

Apache-2.0ライセンスが適用されるのは、2023/09/15に公開したバージョン2.0.0以降です。

それ以前のバージョン（例：1.0.0）には、非商用ライセンスが適用されます。

sciurus17_rosのバージョン

パッケージ構成およびライセンスは今後も変更される可能性があるため、最新情報はGitHubリポジトリを参照してください

パッケージの更新方法

パッケージを更新するためのコマンドを紹介します。
このコマンドは変更される可能性があるため、最新情報はsciurus17_rosのREADMEを参照してください。

# sciurus17_rosを更新
cd ~/catkin_ws/src/sciurus17_ros
git pull origin master

# sciurus17_descriptionをダウンロード
cd ~/catkin_ws/src
git clone https://github.com/rt-net/sciurus17_description.git
rosdep install -r -y --from-paths . --ignore-src

# ビルド環境を初期化し、パッケージを再ビルド
# 同じワークスペースにある、Sciurus17以外の他のROSパッケージについても再ビルドを行います
cd ~/catkin_ws
rm -r build devel
catkin_make

ライセンス変更によって何が変わるのか？

Sciurus17のROSパッケージに限らず、公開されたソフトウェアやハードウェアを使用する際は必ずライセンスをご確認ください。

ここでは、sciurus17_rosのライセンス変更によって新たにできるようになったことと、引き続き禁止されていることの一部を紹介します。

ここに書かれていない状況においては、各ライセンスの条文に従って運用してください。

新たにできるようになったことの例

【○】Sciurus17のサンプルコード（sciurus17_examples）を改変し、 BSD-3-Clauseライセンスで公開する

sciurus17_examplesはsciurus17_rosリポジトリに含まれており、Apache-2.0ライセンスが適用されます。
再頒布する場合は、Apache-2.0、BSD-3-Clauseの条文に従ってください。

Apache-2.0はコピーレフトなライセンスではありませんが、「成果物または派生成果物の他の受領者に本ライセンスのコピーも渡すこと。」など再頒布について一定の条件があります。

引き続き禁止していることの例

【×】Sciurus17のURDFファイルを改変し、Apache-2.0ライセンスで公開する

Sciurus17のURDFファイルはsciurus17_descriptionパッケージに含まれており、非商用ライセンスが適用されます。ライセンス変更は認められません。

【×】Sciurus17のSTLファイルをもとに部品を製造し、部品を販売する

Sciurus17のSTLファイルはsciurus17_descriptionパッケージに含まれており、非商用ライセンスが適用されます。

STLファイルをもとに部品を製造することは問題ありませんが、製造した部品を販売することは認められません。

まとめ

この記事ではSciurus17 ROSパッケージのライセンス変更についてお知らせしました。

最後に、ROSパッケージのリポジトリ名とライセンスについてまとめます。

sciurus17_ros：バージョン2.0.0以降はApache-2.0ライセンスが適用されます
sciurus17_description：非商用ライセンスが適用されます