アーム型ロボット「CRANE-X7」が日本機械学会優秀製品賞を受賞へ

株式会社アールティ(東京都千代田区、代表取締役 中川友紀子、以下アールティ)が開発、販売する教育研究向けアーム型ロボット「CRANE-X7(クラインエックスセブン)」は、
一般社団法人日本機械学会(東京都新宿区、会長 川田 宏之、以下日本機械学会)より「2020年度 日本機械学会優秀製品賞」を贈賞されることとなりました。
(贈賞予定日:2021年4月22日)
日本機械学会優秀製品賞は、社会的価値の高い優れた製品に光を当て、日本の産業基盤の更なる進化と発展を支援することを目的に、日本機械学会より創設された賞です。
機械あるいは機械システムに関連した製品が対象です。
CRANE-X7は、関連する論文や販売実績などの客観的データを指標とし、それらを支える研究開発や生産現場に生かされた技術力に重点を置いた評価基準のもと、着実なる機械工学の基盤的なものとして評価されました。
近年様々な業界で協働ロボットの導入や産業用ロボットの自動化が推進されていますが、現在はサービスロボットからのアプローチはまだ少なく、その研究用ロボットの早急、かつ購入しやすい価格帯での流通が求められています。
CRANE-X7はそのようなニーズを受けて開発された教育研究向けのアーム型ロボットです。
サービスロボットの研究開発を促進することで、ロボットの業界の未来に貢献して参ります。
CRANE-X7について
CRANE-X7はサービスロボットの教育・研究向けに開発した7軸構成のアーム型ロボットです。大阪大学 細田 耕教授の研究室と共同開発しています。
各軸モータは電流制御が可能となっており、動力学に基づく制御を体感することができるようになっています。
7軸構成なので冗長性があり、自由度の高さを活かして人の腕のような柔軟な動作を行うことができます。
状況に応じていくつかのモータを固定することで、様々な自由度のロボットとしても実験が可能です。
本体の設計においては、成人女性の腕の大きさを基準に設計し、3Dプリンタによる樹脂製の華奢なイメージの外装により、人が近づくこと、触れることに抵抗を持ちにくいデザインを実現しました。
肘部分の設計を工夫することで動作中の挟み込みを防止するなど、開発中の安全性にも配慮しています。
筐体カラーはパーツごとに6色から選択可能で、画像処理の研究で色によるマスク処理も行いやすくなっています。
さらにCADデータなどのハードウェア情報や組み立てマニュアルを開示しているため、ユーザによる改変や修理ができるようになっています。
教育研究向けのサポートとして、C言語による逆運動学のサンプルのほか、ロボット開発ミドルウェアとして近年利用者が多いROS(Kinetic, Melodic, Noetic)に対応した制御用パッケージ、制御サンプルを公開しています。
ROSの豊富なサンプルコード集とパッケージを公開することにより、 ユーザがROSプログラムを容易に開発できるだけでなく、高度な処理の研究開発に応用することも支援しています。
さらにCRANE-X7をモデルとした教科書「実践ロボット制御 基礎から動力学まで」(細田耕著、オーム社出版)と合わせることで、アーム型ロボットの制御に関する理論を体系的に学ぶことができます。
アールティからは、本書籍を参考に理論をプログラム実装したものを技術ブログで連載しています。

ROSのRVizを使ったロボット操作

技術ブログ掲載写真の一例
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日本機械学会優秀製品賞について
受賞者一覧(日本機械学会3/5リリース)
https://www.atpress.ne.jp/news/249463
https://www.jsme.or.jp/20210305-2/
日本機械学会優秀製品賞(日本機械学会HP)
https://www.jsme.or.jp/event_project/award/application-requirements-product/