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ICRA2024、ロボットがイクラ丼の盛り付けに挑戦! ”Food Topping Challenge”に世界各国から8チームがエントリー

アールティは、ICRA2024のロボットチャレンジに採択された”Food Topping Challenge”の機材スポンサー並びに事務局を務めています。
参考:2024年1月9日アールティお知らせ

ICRA2024
2024年5月13日(月)~17日(金)に横浜で開催されます。
ICRAは、IEEE International Conference on Robotics and Automation(米国電気電子学会「ロボット工学とオートメーションに関する国際会議」)の略称です。
ICRAは、AI、ロボット分野で世界的に評価の高い学術国際会議です。
1984年米国・アトランタで第1回会議が開催され、日本では1995年に第12回大会が名古屋にて、2009年に第26回大会が神戸にて開催され、今回の横浜開催は15年ぶりの日本開催となります。

”Food Topping Challenge”とは

実際に食品工場での使用を想定し、指定された食品をロボットで提供する技術実証を行います。コンテストは、規定時間内の盛り付け回数と盛り付けに要した時間で評価されます。

課題は「技術チャレンジ」と「技術デモンストレーション」の2つです。

技術チャレンジでは、お弁当容器にから揚げを詰めます。200個用意されたから揚げを5分間でいくつお弁当容器に詰められるか、スピードと正確性を競います。

技術デモンストレーションでは、イクラ丼の盛り付けに挑戦します。
鈴茂器工株式会社製のご飯盛り付けロボット「Fuwarica」でどんぶりにご飯を盛り付け、その上にイクラやガリをトッピングします。
イクラやガリを計量し、こぼさずにキレイに盛り付けられるかがポイントです。
こちらは、イクラ丼の製造スピードだけでなく、提供されるイクラ丼の「おいしそう」というアーティスティックインプレッションともいうべき、シズル感を競います。

Food Topping Challengeには、当社が提供する協働人型ロボット「Foodly」を使用する「Foodlyリーグ」と、チームが独自に開発したロボットを使用する「RobotArmリーグ」があります。競技課題はいずれも同じです。
どちらのリーグも、ロボットを支援するためのシステムや機器だけでなく、コンベアやターンテーブルなどの周辺機器やツールも持ち込むことができます。

2月現在、世界各国から8チームがエントリーしています。

“Food Topping Challenge”の意義

現在、国内だけなく海外の食品工場においても、大量生産品については製造の自動化が進んでいます。
しかしながら、前後の段取り作業は人間の手によるところが多いのが現状です。これらは、AIやロボット研究者にとって非常に魅力的な解決課題となっています。

例えば、盛り付けのように、作業としては繰り返し作業だが対象物が異なったり、作業スピードが速いなかで加減をみながら盛り付けを調整したり、規格外品を瞬時に見分けたりといった”種類は同じだが二つとして同じ品物はない”、“不良品判断を要求される”、”人間との協働を意識した動作”という高度で複雑な判断を必要とする複合的な作業をロボットやAIに同時に行うよう要求する作業です。
こうした人間にとってごく普通の作業は、ロボットやAIにとっては、とてもチャレンジングな課題となります。

食文化の違いはあれど、世界中に食品工場があり、マニピュレーション・ビジョン・タスク達成という3つの要素を考えたとき、「食品」は全世界に共通する課題といえます。
大きな需要があり、難易度も高いことから、技術者の関心が高く、AI研究者の間でも料理や盛付と言った課題に近年取り組まれています。

そこでICRA2024の開催にあたり、日本ロボット学会の食品サンプル規格標準化研究専門委員会のメンバーを中心とした実行委員会からロボットによる食品の盛り付けを課題とした「Food Topping Challenge」を提案し、採択されました。

将来の技術発展に向けて

当社は事務局として、今回のFood Topping Challengeを通じて、人間が行っている難しい作業をロボットがやるためには、どんな方法があるのだろう? というのを、世界中のトップ研究者にチャレンジしてほしいと考えております。

当社の目指す世界は、Work with Robot です。人間とロボットが一緒に働き、AIの発展を人とともに行う未来を創造していきたいと考えています。

ロボットが賢くなり、今は人間しかできない複雑な作業が可能になれば、現場の生産性が上がり、人間は余裕が持てるようになります。
具体的には、仕事をロボットに奪われるわけではなく、人間は、苦渋作業や危険作業、単純で繰り返しの作業から解放されることで、ロボットに作業を教え、生産を管理・使用する側に回り、効率よく働けるようになります。

人間がロボットを教育していく未来では、作業内容を熟知しているのは人間です。そして、10年後、20年後、さらにAIが発達した時に、より良い技術が人間とロボット、AIの共創で生まれる土壌となるのが理想です。

今回、Food Topping Challengeに参加し、他のチームのチャレンジを見たり、自分たちのチャレンジを国に持ち帰って、 この課題に意義を感じたチームは、引き続き技術を発展させるための研究を継続してほしいと願っています。

2024年5月、ICRA2024に参加される方は、ぜひ競技会の行われる展示会場にお越しください。

ICRA2024
https://2024.ieee-icra.org/

Food Topping Challenge 特設ページ
https://icra2024.rt-net.jp/

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